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基礎知識

今さら聞けない!ドメインの基礎知識や取得方法を解説します

2021年2月25日


今さら聞けない!ドメインの基礎知識や取得方法を解説します

インターネット上の通信は、「IPアドレス」を用いて、通信相手を一意に特定して行われます。しかし、IPアドレスは数字の羅列であり、人間にとっては扱いづらいため、IPアドレスの代わりにわかりやすい名前(ドメイン)を使うのが一般的です。また、企業のWebサイトを立ち上げたり、メールアドレスを取得する際には、単に使い勝手の良さだけではなく、ブランディングの意味でもドメインが必要不可欠だと言えるでしょう。

本記事では、ドメインを取得して運用するための基礎的な知識を解説します。

ドメインとは

ドメイン(またはドメイン名)とは、主にインターネットにおいて、接続するホストを指定するために使われる名前です。Webブラウザのアドレスバーに入力する文字列やメールアドレスの@の右側にある部分がドメインにあたり、例えば、ニフクラのドメインは「nifcloud.com」です。Webブラウザなどは、指定されたドメインを元に通信相手のサーバーを特定しますから、ドメインはインターネット上の住所と言ってもよいでしょう。

ドメインは、「ラベル」と呼ばれる文字列をドットで区切った階層構造で表されます。この際に一番右側のラベルを「トップレベルドメイン」と呼びます。WebサイトのURLでもよく見る「.jp」「.net」「.org」などがトップレベルドメインにあたり、ニフクラの例では、「.com」がトップレベルドメインになります。

トップレベルドメインから、ドットを挟んで左隣にあるラベルを「セカンドレベルドメイン」と呼びます。後述するドメインの取得を行う際は、企業名やブランド名などをセカンドレベルドメインにするのが一般的です。ニフクラの例では「nifcloud」がセカンドレベルドメインとなります。

セカンドレベルドメインのさらに左隣に「サードレベルドメイン」を設けることもできます。サードレベルドメインは、そのドメイン内に存在するサーバーやサービスを識別する目的で使われるのが一般的です。例えば、ニフクラでは、IaaSやPaaSなどを紹介するクラウドサービスのサイトのドメインは、「pfs.nifcloud.com」で、レンタルサーバーサービスのサイトのドメインは、「hosting.nifcloud.com」となっています。この「pfs」や「hosting」がサードレベルドメインです。

あるレベルのドメインから見て、1つ下のレベル(ドットの左側)のドメインを「サブドメイン」と呼びます。つまり、セカンドレベルドメイン(nifcloud)は、トップレベルドメイン(.com)のサブドメインになり、サードレベルドメインの「pfs」や「hosting」は「nifcloud」ドメインのサブドメインにもなります。また、文脈によっては、サードレベルドメインのことを「ある企業ドメインのサブドメイン」という意味で単に「サブドメイン」と呼ぶこともあります。

DNSと名前解決

上記では、ドメインをインターネット上の住所と表現しましたが、実際の通信はIPアドレスを使って行われるため、本来はIPアドレスこそがインターネット上の住所と言えます。しかし、数字の羅列であるIPアドレスは覚えにくいため、人間が覚えやすい単語や文字列(ドメイン)とIPアドレスの対応表を用意して、ドメインを指定するだけで通信が行えるシステムが作られました。このシステムを「DNS(Domain Name System)」と呼びます。また、DNSにおいて「ドメインから対応するIPアドレスを求める」ことを「名前解決」と呼びます。

例えば、電話をかける時には、相手の電話番号を知っている必要があります。しかし、数字の羅列を暗記するのは大変なので、あらかじめ携帯電話の電話帳に相手の番号を登録しておき、電話をかける時は相手の名前で検索するだけというのが一般的ではないでしょうか。IPアドレスを電話番号だとすれば、DNSはインターネットにおける電話帳のようなものだと考えると理解しやすいでしょう。

DNSは、ドメインとIPアドレスの対応を記録したデータベースです。しかし、インターネット上に存在するすべてのドメインの情報を、単一のサーバーが集中的に管理しているわけではありません。DNSはドメインの階層構造を利用して、複数のサーバーに分散して管理されています。ここでは、例として「pfs.nifcloud.com」の名前解決のフローを追いながら、この階層構造を解説します。

まず、DNSサーバーは大きく2種類に分けられます。ドメインの情報を持っている「権威サーバー」とPCなどから名前解決の要求を受け付け、ほかの権威サーバーに問い合わせを行う「キャッシュサーバー」です。キャッシュサーバーは、多くのインターネットプロバイダーが自社のユーザー向けに提供しています。また、Googleなどの企業によって、無料で提供されているキャッシュサーバーもあります。

「pfs.nifcloud.com」の名前解決を要求されたキャッシュサーバーは、最初に「ルートサーバー」と呼ばれるDNSサーバーに問い合わせを行います。ルートサーバーは、名前解決の起点となる重要なサーバー群で、現在世界中で13個のシステムが運用されています。

ルートサーバーは、「pfs.nifcloud.com」のIPアドレスを知りません。しかし、ルートサーバーはトップレベルドメインに関する情報を管理しているため、「.com」ドメインの権威サーバーのIPアドレスを知っています。そこで、ルートサーバーはキャッシュサーバーに対して、このIPアドレスを回答します。

キャッシュサーバーは、次に「.com」ドメインの権威サーバーに対して、同様の問い合わせを行います。このサーバーも「pfs.nifcloud.com」のIPアドレスは知りませんが、「.com」のサブドメインである「nifcloud.com」ドメインの権威サーバーのIPアドレスを知っているため、このIPアドレスを回答します。

最後にキャッシュサーバーは、「nifcloud.com」ドメインの権威サーバーに対して、同様の問い合わせを行います。「nifcloud.com」ドメインの権威サーバーは、当然ながら自身のサブドメインである「pfs.nifcloud.com」のIPアドレスを知っているため、このIPアドレスを回答します。

このように名前解決は、ルートサーバーを起点にドメインの階層を辿りながら、それぞれのドメインを管理している権威サーバーに順次問い合わせる形で行われています。WebブラウザにURLを入力した場合などは、アプリケーションの内部でこうした名前解決が自動的に行われているのです。

ドメインの取得方法 (ニフクラの場合)

インターネット上でサービスを開設するのであれば、ブランディングの意味でも、そのサービス独自のドメインを使って運用するのが基本です。しかし、インターネット上で使われるドメインは、「レジストリ」という機関によって、トップレベルドメインごとに管理されており、手続きなしに勝手に名乗ることはできません。独自のドメインを利用したい場合は、「レジストラ」と呼ばれるドメイン登録業者やレジストラと契約している「リセラー」に申請して、新たに取得する必要があります。ニフクラでも「.com」「.jp」「.net」をはじめとした、いくつかのトップレベルドメインのドメインを取得することができます。

まず、コントロールパネルの「DNS」サービスのダッシュボードを開き、「ドメイン新規取得」をクリックして、希望するドメイン名を検索してください。ドメインは、インターネット全体でユニークでなければならないため、早いもの勝ちが原則ですでに誰かが取得しているドメインは利用できません。そのため、希望するドメインが取得可能かどうかを最初に調べる必要があります。

希望するドメインが取得可能であったならば、取得を希望するドメイン名のラジオボタンを選択して「利用規約確認へ」をクリックしてください。利用規約の内容を確認した後、問題がなければ「利用規約に同意し、Whois情報登録へ」をクリックします。Whois情報登録のフォームにドメインを管理をする担当者の名前や住所などを入力し、「確認へ」をクリックします。最後に確認画面でドメイン名、Whois情報などに誤りがないかを確認し、「ニフクラ DNSサーバーにゾーン情報を登録する」にチェックを入れて「登録する」をクリックすると、ドメイン名の取得は完了です。詳細につきましては、クラウドヘルプ(DNS:ドメイン新規取得)を参照してください。

新しいドメインは、単に取得しただけでは使えません(名前解決できません)。そのドメインを指定した際にアクセスするサーバーの具体的なIPアドレスをDNSに登録する必要があります。前述の「pfs.nifcloud.com」であれば、「nifcloud.com」の権威サーバーに「pfs」サブドメインでアクセスするサーバーのIPアドレスを登録します。ドメイン名の取得とDNSの設定方法について、詳しくはこちらの記事も参照してください。

ドメインには、有効期限があります。一般的なドメインの有効期限は登録から1年間で維持し続けるためには更新手続きが必要になります。万が一、更新手続きを怠るとそのドメインは失効し、市場に放出されます。つまり、誰でも自由に取得できる状態になってしまうのです。もし、企業のブランドサイトなどのドメインをうっかり失効してしまい、それが第三者に奪われてしまうと、企業のブランドイメージを大きく毀損する可能性も否定できません。所有しているドメインの有効期限には注意しましょう。ドメインの有効期限が近づくと、通常はレジストラから通知が届きますので、こうした通知も見逃さないよう気をつけましょう。なお、ニフクラでドメインを取得した場合は自動更新が有効になっているため、更新手続きは不要です。

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