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用語集

EOSとは

2019年9月9日


EOSとは

EOSとは「End Of Support」の略で、企業が製品に対するサポートを終了することを意味します。製品に対して提供されるサポートとは、ハードウェア製品であれば故障時の修理や機器交換などが、ソフトウェア製品であれば脆弱性の修正や新機能の追加などが含まれます。業務システムを安全に運用するためには、利用する機器やソフトウェアについて、ベンダーと保守サポート契約を結ぶことが必要不可欠だと言えるでしょう。

システムの運用になくてはならないサポートですが、ハードウェア・ソフトウェアともにサポート期間(製品の寿命)が定められているのが一般的です。つまり、特定の製品のサポートが将来に渡って無制限に提供されるわけではないのです。

もちろん、サポートが切れたからといって、その製品自体が利用不能となるわけではないため、サポート切れの状態で運用を継続することも可能です。しかし、サポートがないとハードウェアの故障時に修理交換ができなかったり、ソフトウェアの脆弱性が放置されたままの状態となるため、運用面で非常に大きなリスクを抱えることになります。

サポート終了にともなうセキュリティ面のリスクとは

インターネット上に公開されているサービスは、常にさまざまな攻撃に晒されています。そのため、既知の脆弱性を放置したまま運用するのは非常に危険です。実際に脆弱性を攻撃され、不正なプログラムを埋め込まれたり、機密情報を盗まれたりという事件も数多く発生しています。

こうした被害を未然に防ぐためにも、システムを常に最新の状態に保ち続けることが重要です。つまり、サポートが終了するまでの間は、途切れることなくハードウェアのリプレースやソフトウェアのバージョンアップを行い続ける必要があります。

例としては、間近に迫ったWindows Server 2008/2008 R2のサポート終了があります。2008年に発売されたWindows Server 2008は、2020年1月にサポートが終了するとアナウンスされています。Windowsでは、「Windows Update」によって最新の修正プログラムが提供されていますが、サポート終了後はこうした修正プログラムが適用できなくなります。そのため、セキュリティリスクやウィルス被害を受ける可能性が高くなり、インフラやアプリケーションが非常に危険な状態に置かれてしまいます。こうした状態に陥らないためにも、Windows Server 2008/2008 R2を利用しているユーザーは、2020年1月までにWindowsのバージョンアップを行わなければなりません。

とはいえ、ハードウェアをリプレースしたり、OSやミドルウェアをバージョンへアップすることは、既存のアプリケーションの動作に大きな影響を与える可能性があります。最悪の場合、アプリケーションが動作しなくなってしまうことも十分に考えられるため、バージョンアップ作業にはプログラムの修正やその検証期間も含めた十分な期間を確保し、慎重に行う必要があるでしょう。

一般的に、ベンダーはこうした移行のための期間を十分に取れるよう、余裕を持ってサポート終了時期をアナウンスします。サポート終了に間に合わないということがないよう、計画的な移行作業を行うことが大切です。

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