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用語集

ハウジングとは

2019年11月11日


ハウジングとは

ハウジングとは、エンドユーザー自身が用意したサーバーなどのハードウェアをデータセンター事業者のデータセンター内に預けて運用するサービスのことです。コロケーションサービスとも呼ばれます。

ハウジングの概要

システムを運用しようとした際にまず必要となるのが基盤となるサーバーです。しかし、単にサーバー本体を購入しただけでは、システムを運用するには不十分です。

システムを安全に運用するためには、セキュリティの確保された空間、その空間を冷却し続けられる空調設備、停電に備え冗長化された電源、安定したインターネット接続回線などを備えた「ハードウェアを設置するための場所」をきちんと整備する必要があります。

特に重要な情報資産を保存するシステムであれば、情報セキュリティポリシーに基いたサーバールームへの入室の厳密な管理や火災・地震といった災害への備えなどが必要不可欠です。しかし、このような設備をすべて自社で揃えるのはコスト面で大きな負担になるでしょう。

そこで、専門の事業者が運用しているデータセンターの場所を「間借り」し、そこに自前のハードウェアを設置するのがハウジングです。ハウジングを利用すれば、ユーザー自身が設備に投資することなく、データセンターの高度な設備を利用してシステムを運用することができます。

ハウジングとホスティングとの違いとは

「ハウジング」とよく似たサービスに「ホスティング」があります。どちらも事業者のデータセンター内でシステムを運用するサービスという点では同じですが、運用するハードウェアの所有権と責任範囲が異なります。

ハウジングは、前述のようにサーバーやネットワーク機器などをユーザー自身が用意して持ち込む必要があります。対してホスティングでは、データセンターを運用している事業者が用意したサーバーをレンタルするため、ユーザーはハードウェアを自前で購入する必要がありません。

また、ハウジングはあくまでデータセンター内の場所だけを借りるサービスのため、設置したハードウェアの保守管理は、持ち主であるユーザー自身で行わなければなりません。しかし、ホスティングの場合はハードウェアを用意した事業者側が保守管理を行うことになります。

ハウジングのメリットとデメリット

ハウジングのメリットは、ハードウェアを持ち込めるため、自由な構成でシステムを構築できるという点です。また、完全に自社内で運用を行うオンプレミスに比べて、専門の事業者が運用するデータセンター設備を比較的、低コストで利用できる点もメリットです。

しかし、ハードウェアの調達やデータセンターへの設置作業に時間がかかるため、クラウドのようにすぐ利用することができない点に注意が必要です。また、事業者によっては、ラック単位などある程度の規模で契約する必要がある場合もあります。そのため、サーバー数台で構成されるような小規模なシステムには向いていません。

ラック1つに収まる程度の規模のシステムを自社で運用したいけれども、設置場所やコストの問題でオンプレミスで運用できないような場合、ハウジングサービスは有効な選択肢となるでしょう。

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