VMイメージの作成方法
VMインポートで利用するOVFテンプレートを作成するために、以下の順番に設定を行ってください。
仮想マシンの設定
仮想マシンの「設定の編集」により、以下の設定を行ってください。
項目 | 設定内容 | ovfファイルのパラメーター(設定例) | 説明 |
---|---|---|---|
CPU | 変更なし | - | VMインポートする際に修正されるため設定変更は不要です |
メモリ | 変更なし | - | VMインポートする際に修正されるため設定変更は不要です |
ハードディスク 1 | サイズは500GB以下にしてください | <DiskSection>の次の値を利用します。ovf:capacity=“30” ovf:capacityAllocationUnits=“byte * 2^30” | サイズが500GBを超える場合、VMインポートに失敗します |
仮想デバイス ノードはSCSI コントローラにしてください | - | IDEの場合、VMインポートに失敗します | |
ハードディスク 2以降 | 削除してください | - | 2つ目以降のハードディスクが存在するとVMインポートに失敗します |
SCSI コントローラ | 1つのみ接続されている必要があります | - | |
ネットワークアダプタ 1 | アダプタタイプはVMXNET3またはE1000を設定してください | <rasd:ResourceSubType>VmxNet3</rasd:ResourceSubType> | VMインポートする際に削除され、再作成されます。再作成によりMACアドレスは変更されます。 |
ネットワークアダプタ 2 | アダプタタイプはVMXNET3またはE1000を設定してください | <rasd:ResourceSubType>VmxNet3</rasd:ResourceSubType> | VMインポートする際に削除され、ネットワークの指定があれば再作成されます。再作成によりMACアドレスは変更されます。 |
ネットワークアダプタ 3以降 | 削除してください | - | VMインポートする際に削除されます |
ビデオカード | 「カスタム設定の指定」に設定してください | <vmw:Config ovf:required=“false” vmw:key=“useAutoDetect” vmw:value=“false”/> | 「設定の自動検出」の場合、VMインポートに失敗する可能性がございます |
ビデオ メモリの合計は128MB以下に設定してください | <vmw:Config ovf:required=“false” vmw:key=“videoRamSizeInKB” vmw:value=“4096”/> | ビデオ メモリの合計が128MB以上の場合、VMインポートに失敗する可能性がございます | |
CD/DVD ドライブ | CD/DVD ドライブは「クライアントデバイス」に設定してください | - | |
デバイス モードは「パススルー CD-ROM」に設定してください | - | ||
互換性 | 仮想マシン バージョンは、7(ESX/ESXi 4.0以降)、8(ESXi 5.0以降)、9(ESXi 5.1以降)、10(ESXi 5.5以降)、11(ESXi 6.0以降)、13(ESXi 6.5以降)の範囲で設定してください | <vssd:VirtualSystemType>vmx-13</vssd:VirtualSystemType> | 左記以外の仮想マシン バージョンの場合、VMインポートに失敗します |
OSの設定
- OSの起動をVMwareTools経由にてIPアドレスが取得出来ることで判断しているため、DHCPによるIPアドレス取得が可能であり、VMwareToolsが自動起動となっている必要があります。
- そのため、以下の設定を行ってください。
- ネットワーク設定はDHCPを有効にする
- サーバーに適用するネットワークを2つ指定する場合は、すべてのインターフェイスでDHCPを有効にする
- DHCPによるIP取得が行えるように、ネットワーク設定でMACアドレスなどの固有設定を削除する
- DHCP クライアントが自動起動になっていること
- OSのファイアウォールで外部からのDHCPの通信(UDP67番・68番)が許可されていること
- VMwareToolsをインストールし、VMwareToolsが自動起動となっていること
- 利用していないインターフェイスがある場合は、VMwareToolsの設定で特定のインターフェイスを除外する
- ニフクラの以下の機能を利用する場合は、OS初期化スクリプトのインストールを行ってください。
ネットワーク設定の削除とDHCPの設定
以下は、設定例になります。詳細は対象OSのドキュメントをご確認ください。
Red Hat Enterprise Linux/CentOS 7以降
- 以下のコマンドを使って、永続的な udev ルールをすべて削除します。
# rm -f /etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules
- /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth[x] を以下のように編集して、ifcfg スクリプトから固有のネットワーク情報を削除します。
DEVICE=eth[x]
BOOTPROTO=none
ONBOOT=yes
#NETWORK=10.0.1.0 <- REMOVE
#NETMASK=255.255.255.0 <- REMOVE
#IPADDR=10.0.1.20 <- REMOVE
#HWADDR=xx:xx:xx:xx:xx <- REMOVE
#USERCTL=no <- REMOVE
# UUIDなど、その他の固有な設定または不要な設定を削除します。
- HWADDR または固有の情報が削除され、DHCP 設定が維持されていることを確認します。
DEVICE=eth[x]
BOOTPROTO=dhcp
ONBOOT=yes
- サーバーに適用するネットワークを2つ指定する場合は、すべてのインターフェイスでDHCPを有効にします。
# /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth[x]
DEVICE=eth[x]
BOOTPROTO=dhcp
ONBOOT=yes
# /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth[y]
DEVICE=eth[y]
BOOTPROTO=dhcp
ONBOOT=yes
Ubuntu 18.04以降
- /etc/netplan/[x].yamlを以下のように編集して、DHCP 設定が維持されていることを確認します。
network:
version:2
ethernets:
ens[x]:
dhcp4: true
- サーバーに適用するネットワークを2つ指定する場合は、すべてのインターフェイスでDHCPを有効にします。
network:
version:2
ethernets:
ens[x]:
dhcp4: true
ens[y]:
dhcp4: true
- DHCPによるIP取得にmachine-idが利用され、IPが取得できない可能性があるため、machine-idを削除します。
echo -n > /etc/machine-id
Windows Server 2016以降
- コントロールパネルを開き、ネットワークとインターネット>ネットワーク接続からイーサネットを選択します。
- イーサネットのプロパティを開き、「インターネットプロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4)」を選択し、プロパティをクリックします。
- 「IP アドレスを自動的に取得する」と「DNS サーバーのアドレスを自動的に取得する」にチェックを入れ、OKをクリックします。
- サーバーに適用するネットワークを2つ指定する場合は、すべてのイーサネットで上記の対応を行います。
VMwareToolsの起動の確認
- VMwareToolsが起動しているかは、以下のFAQをご確認ください。
公式FAQ:VMware Toolsの動作確認・起動はどのようにすれば良いですか。
VMwareToolsから特定のインターフェイスを除外する設定
- OS内にニフクラのネットワークと接続しないインターフェイスが残っている場合、VMwareTools経由にてIPアドレスが取得出来ない可能性があります。
- VMwareTools 10.2.0以降では、VMwareToolsの設定で特定のインターフェイスを除外することができます。
- 以下のVMware社のサイトの「ネットワーク インターフェイス情報の構成」の手順をご確認ください。
- 設定例になりますが、/etc/vmware-tools/tools.confに以下の内容を追加します。
[guestinfo]
exclude-nics=docker*,veth*
OS初期化スクリプトのインストール
- OS初期化スクリプトのインストールについては、以下をご確認ください。
OVFテンプレートの作成
VMインポートで利用するOVFテンプレートの作成は、以下のVMware社のサイトの「OVF テンプレートのエクスポート」の手順をご確認ください。
ovftoolによるエクスポートを行う場合
- Open Virtualization Format Tool (ovftool)を利用してOVFテンプレートを作成することも可能です。
- 以下のVMware社のサイトの「Open Virtualization Format Tool (ovftool)」の手順をご確認ください。
- 以下はコマンドの実行例になります。
$ ovftool vi://username:pass@my_vcenter/my_datacenter/vm/path/to/my_vmname my_vmname.ovf
vSphere 6.7の環境からエクスポートする場合の注意事項
- OVFテンプレートの作成後、ovfファイルをエディタで開き、以下のラインを削除してください。
<File ovf:id="file3" ovf:href="<VM Name>.nvram" ovf:size="8684"/>
<vmw:ExtraConfig ovf:required="false" vmw:key="nvram" vmw:value="ovf:/file/file3"/>