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ニフクラ事例紹介

ニフクラ IoT事例「TRASCOPE」

クラウド型映像監視サービスのインフラとして、拡張性に優れ安定稼働を実現するニフクラを採用

法人向けの無線データ通信サービスを提供する丸紅無線通信は、2016年10月に新たな映像監視サービス「TRASCOPE」をリリースした。

同社はそのサービスのインフラとして、初期投資を抑制しながら柔軟な拡張が可能なクラウドサービスを選択。その複数の選択肢の中から選んだのがニフクラである。選定の決め手となったのは、99.99%以上のSLAと優れた操作性。ニフクラは期待に応えて安定稼働を続け、TRASCOPEのサービスを支え続けている。

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丸紅株式会社 情報・物流・ヘルスケア本部 ICTビジネス第一部 システムインテグレーション・クラウドチーム (兼)ICTビジネス第一部 主任 山田 雄亮氏

山田 雄亮

丸紅株式会社 情報・物流・ヘルスケア本部 ICTビジネス第一部 システムインテグレーション・クラウドチーム (兼)ICTビジネス第一部 主任

丸紅株式会社 情報・物流・ヘルスケア本部 ICTビジネス第二部 IoTプラットフォーム事業チーム 歌代 裕紀氏

歌代 裕紀

丸紅株式会社 情報・物流・ヘルスケア本部 ICTビジネス第二部 IoTプラットフォーム事業チーム

——設置が容易で安価な映像監視サービスをリリース

丸紅無線通信は、法人向けに携帯電話網を活用した無線データ通信サービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)である。丸紅の100%子会社であり、設立以来丸紅と協力しながらビジネスを拡大してきた。

同社のビジネスモデルは、法人に対して直接通信サービスを提供するBtoBモデルもあるが、多くは顧客であるMVNOの先に消費者がいるBtoBtoCモデルである。消費者がスマートフォンなどでデータ通信を利用する場合、自分からデータをアップロードするよりもWeb上のコンテンツを楽しむことが多いため、“下り通信は混み合うが、上り通信は空きがある”という状態になってしまう。そこで同社では、空いている上り通信を活用でき、かつBtoBで安定した収益が得られる新たなサービスを展開できないかと検討を始めた。

そこで着目したのが、映像監視データの無線通信である。丸紅株式会社 情報・物流・ヘルスケア本部 ICTビジネス第一部 システムインテグレーション・クラウドチーム (兼)ICTビジネス第一部 主任 山田雄亮氏は、「上り通信のインフラを活かせるサービスとして、IoTの活用を考えました。その中でも映像監視はデータ量が予測しやすく、当社の求めるビジネスモデルとして最適と判断しました」と語っている。

そこで、防水防塵の監視カメラに直接SIMカードを挿して、電源さえあれば通信機器との配線などが不要で、センサーと連動して必要な画像だけを送信することもできる映像監視サービス「TRASCOPE」を開発した。丸紅株式会社 情報・物流・ヘルスケア本部 ICTビジネス第二部 IoTプラットフォーム事業チーム 歌代裕紀氏は、「従来の専用線を利用した映像監視サービスに比べて価格競争力があり、踏切やコインパーキングなど、監視をしたいが人が常駐できない小規模な屋外ポイントの監視に最適です」と話す。

——高い稼働率と使いやすさ、柔軟な拡張性を評価

丸紅無線通信は、TRASCOPEのインフラの選定にあたって、まずクラウドにするかオンプレミスにするかを検討開始。初期投資を抑えながら、必要な分だけ拡張していけるクラウドを選び、その中から同社が選択したのがニフクラである。その選定理由について山田氏は、「監視サービスなので、いざという時に使えないということは許されません。そのため稼働率が非常に重要です。その点ニフクラは標準でHA構成であり、99.99%以上のSLAを保証、数あるパブリッククラウドの中で、最も安定稼動を実現しているサービスだと判断しました」と語っている。

さらに、歌代氏は、「外資系のクラウドは、コントロールパネルがわかりにくいのですが、ニフクラは日本語で直感的にわかりやすく、慣れない人でも使いやすいとエンジニアにも好評でした。また、選べるサーバタイプが豊富なので、用途に応じて最適なサーバを必要な分だけ利用できる点も評価しました」と語っている。

同社が本格的に開発を開始したのが2016年4月ごろ。クラウドの強みを活かし、サーバを構築しながら、バックアップ・リストアの試験や負荷試験を実施することで半年後の10月にはサービスを開始できた。歌代氏は、「クラウドを利用することで、サーバの調達が不要で、構築も非常に簡単にできるため、開発期間を1か月以上短縮でき、早期のサービスインが可能になりました」と語っている。

——投資リスクなく安価にサービスを提供

TRASCOPEは従来の映像監視サービスに比べて安価に容易に利用できることから、順調にユーザーを増やしている。山田氏は、ニフクラの効果について、「ニフクラの利用により、過剰な初期投資というリスクなく、安価なサービス提供が可能になりました。サーバの増強も必要になった時にコントロールパネルで設定するだけなので、迅速かつ柔軟に拡張できます。何よりも安定稼働していることが重要で、監視サービスを利用されるお客様の安心にもつながっています」と話す。

さらに、富士通クラウドテクノロジーズについては次のように評価している。「営業の方のサポート・行動力に助かっています。外資系クラウドではエンドユーザー向けサポートは有料であることが多いですが、ニフクラはエンドユーザーへのサポートも無償でお勧めできます」。

同社は今後、TRASCOPEのサービスラインナップを拡充していく予定だ。より一層価格競争力を高めたシンプルなサービスを提供する一方で、AIを活用した高度なサービスも検討している。歌代氏は、「たとえば現在、物流倉庫前のトラックの滞留が問題となっています。これに対して、倉庫前などにTRASCOPEの監視カメラを設置し、センサーが感知した必要な映像だけを集め、トラックの動きをAIで解析。よりスムーズで効率のよい物流のあり方を探るといったことを考えています」と説明する。

同社は、2017年5月に無線環境とニフクラを閉域でつなぐ「クラウド閉域接続モバイルサービス」を新たにリリース。機密性の高いデータでも安全にデータ転送可能となり、近年需要が拡大しているIoTシステム基盤やセキュリティ重視のモバイルワーカー向けネットワークとして、ニフクラの利用用途拡大に貢献している。TRASCOPEと組み合わせることで、よりセキュアな環境で監視映像を授受できるようにもなった。最後に山田氏は、「クラウド閉域接続モバイルサービスは、TRASCOPE以外でも勿論利用できます。セキュアな無線通信を必要とするニフクラユーザーに是非ご利用頂きたいです。これからも、ニフクラと一緒に成長していきたいですね」と期待を語った。

TRASCOPE [IoT]

高性能な監視カメラにSIMカードを搭載し、センサーで必要な映像だけを切り出して暗号化し、インターネット回線で送信する映像監視サービス。従来の全映像データを専用線で送信する場合に比べて圧倒的な価格競争力を持つ。クラウド閉域接続モバイルサービスを組み合わせることで、セキュリティ強化も可能。

企業情報

丸紅無線通信株式会社

2012年日本通信の法人事業部門を丸紅が買収して設立。法人向け無線データ通信サービスを中心に、各種ICTソリューションを組み合わせ、IoTやM2M(Machine to Machine)通信、拠点間のバックアップなど、高度化、多様化するニーズに合わせたソリューションを提供している。

オンプレ移行やDRなど代表的な事例を紹介!ニフクラ事例集
  • ※注製品名および会社名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。
  • ※注当社は、2017年4月1日にニフティ株式会社から富士通クラウドテクノロジーズ株式会社に社名を変更いたしました。
    また、2017年11月1日にニフティクラウドからニフクラにブランド名称を変更いたしました。
  • ※注本インタビューは2017年9月29日に行いました。2017年9月29日現在の情報です。

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