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ニフクラ クラウド移行事例「オンプレからのクラウド移行/Windows Server 2008 サポート終了対策」

ものづくり現場での技術・技能訓練や国家技術資格支援の通信講座を展開する職業訓練法人日本技能教育開発センター(以下、JTEX)は、基幹システムの刷新が急務であった。しかしながら、オンプレミス環境に構築されたシステムは柔軟性に乏しく、また数年に1度訪れるハード・ソフトのリプレースコストも重荷となっていた。

基幹システムの再構築を検討していたところ、目的に即した同業者のサービスが適切と判断し採用を決定。そのサービス自体がニフクラに移設されたこともあり、基幹システム稼働前に社内システムのニフクラへの移設を検討する。旧知の株式会社リアルビジョンが移設を計画・実施し、結果システムへの負担額が減り、新しいサービスへの投資ができる環境が整った。

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職業訓練法人 日本技能教育開発センター専務理事 和才 恵理子氏

和才 恵理子

職業訓練法人 日本技能教育開発センター
専務理事

株式会社リアルビジョン業務APグループ サブリーダー 高士 宙知氏

高士 宙知

株式会社リアルビジョン
業務APグループ サブリーダー

——国産クラウドとしての信頼性・システム間連携のしやすさから社内システムのニフクラ移行を決断

JTEXは、主に製造業、エネルギー産業、建設業の労働者など、ものづくり現場の実学を主とした技術・技能を高める訓練や国家技能検定、国家技術資格支援の通信講座を展開する職業訓練法人(公益法人)。同社の基幹システムでは、通信講座の受講受付や教材の発送、レポートの受け取り、講師による添削、合格すれば修了と、受講者の受講状況を管理している。社内にシステム担当を置き、サーバーも社内において運用していた時期もあったが、2008年からは外部ベンダーに依頼し、データセンターに設置して運用していた。

2017年にシステム関連担当を引き継いだ専務理事の和才恵理子氏は「2008年より利用開始した基幹システムは、当初からほぼ機能追加なしで利用しており、日々変わる業務を無理やりシステムに合わせて運用している現場がありました。また、数年毎に負担するハード・ソフトのリプレースコストも課題で、2019年12月にはソフトウェアの大幅なリプレースが控えていたのです」と抱えていた課題を語る。

その後、基幹システムを自社で再構築することも考えたが、教育関係の事業者が提供するサービスを活用する方針となった。「基幹システム向けのサービス自体がニフクラに移設されたとのことで、社内システムにも利用することにしました。セキュリティ面を心配する声もありましたが、国産クラウドですので、信頼性の高さや基幹システムと社内システムのシステム間連携のしやすさもあると思い選択しました」と和才氏は話す。

——旧知の企業がニフクラのパートナーWindows10導入もあわせてスムーズな移行計画を実施

ニフクラへの移行を決定した後、ニフクラのインテグレーションパートナー一覧に旧知の企業である株式会社リアルビジョンがあるのを知り、2019年1月に移設の相談をした。JTEXはすでにリアルビジョンが開発する「デジタル採点システム」を使用していたこともあり、相談しやすかったと和才氏は語る。相談を受けたリアルビジョンは、2019年3月に移設計画を提案。基幹システムは他社サービスを採用するものの、ActiveDirectoryサーバー、ファイルサーバー、セキュリティサーバー、メールサーバー、業務PC、閉域網といった社内システムはすべてリアルビジョンが構築・移行を担当することとなった。

リアルビジョンの業務APグループ・サブリーダーの高士宙知氏は「メールはOffice365、その他はニフクラとする提案でした。業務PCのWindows7からWindows10への移行もありましたので、利用される職員の方に影響が出ないような計画を立てました。基幹システムの刷新前の2019年8月末までに、社内システムを移設するというミッションでした」と語る。

ActiveDirectoryやファイルサーバーのOSはWindows Server 2008 R2で稼働していたため、2020年1月にサポート終了を控えていた。そこでニフクラ上にWindows Server 2016のサーバーを用意して2019年6月下旬にActiveDirectoryドメイン移行を実施。ファイルサーバーは新サーバーにデータ移行をするとともに、新旧ファイルサーバーの向き先変更を行い、業務PCの利用者が新旧ファイルサーバーを意識することなく2019年7月中旬に移行を完了した。

——コストを35%カット数年毎のリプレース負担もなくなりサービス改善に投資できる状態に

 

こうして2019年7月にはファイルサーバーの移設が行われ、業務PCの切り替えは8月までに段階的に実施、メールサーバーは夏期休暇の際に変更された。なお、従前のシステムはVMware vSphere® 環境で稼働しており、リアルビジョンでもニフクラなどでvSphereの知識を持っていたためにスムーズな移行ができたという。

セキュリティ面の懸念もあったが、リアルビジョンではこれに対処すべく、社内ネットワークの上位にUTMを設置する構成を提案。メールについてはOffice365の前段にクラウド型統合メールセキュリティサービスを設置することで脅威の疑いがあるものは隔離する仕組みとした。さらに閉域網はアルテリアネットワークス社のクローズドIPネットワークを採用するなどの工夫も行った。「以前は完全にクローズドな環境でしたのでクラウドを利用することに不安もありましたが、リアルビジョンが的確に対処してくれているので助かっています。社内でもしっかりと説明をして理解を得ました。クラウド移行後もクローズドな環境としているが、移行したことで外部からもメールなど参照できるようにシステム構成が拡張可能になったため、今後社内でそのような需要が出てきたら対応していきたいです」と和才氏。

ニフクラへの移行後について和才氏は、「従来に比べコストは35%程度カットできたと思います。基幹システムはサービスを利用するので、今後OSやハードのリプレース費用もなくなる想定です。カットできた分は新事業への投資に活用していきます。ニフクラは不具合なく動作しており、リアルビジョンは日々細かく対応してくれて感謝しています」と評価した。

リアルビジョンは2019年9月からは保守・運用を担当しており、独自の監視システムや問い合わせシステムを提供している。高士氏は「当社の提供するZabbixを基盤とした監視システムを活用して、保守のトリガーにしています。システムに関する要望や問い合わせは、メールや電話にて受け付けるアナログ的な対応をしていましたが、サポート記録を残して状態を管理したり、履歴参照したりできる『問い合わせ受付システム』を構築しました。今後もよりお客様のご負担を軽減できるような最適化をしていきたいと思っています」と保守・運用の状況を説明した。

今回、旧システムを刷新した目的は、ハード・ソフトのリプレースのコストカットだけでなく、より時代に即したサービスの提供をするためである。企業に対して各種講座を提案するビジネススタイルであるが、今後はもっと受講者個人へ向けたサービスの展開が必要だという。和才氏は今後の展望について「受講者の方の満足度を高めていく新サービスの構想があります。ニフクラを活用した教材のデジタル化とスマートフォン対応、また外国人労働者のための多言語対応などを実現し、質を高めていきたいです。学習塾や教育関係向けのノウハウをお持ちのリアルビジョンを頼りにしています」と語った。

オンプレからのクラウド移行/Windows Server 2008 サポート終了対策 [クラウド移行]

【課題】
・数年に1度訪れるリプレース負担
・柔軟性に乏しく新サービス導入が困難
【解決】
・コスト削減、サービスの質を高めていく環境の構築
・スムーズな移行の実施、安全で使いやすい環境へ

企業情報

JTEX 職業訓練法人日本技能教育開発センター

職業訓練法人日本技能教育開発センター(通称JTEX=ジェイテックス)は、技術革新に対応して技術者・技能者の量的質的向上を図るため1971年に設立。ものづくり現場の実学を主とした技術・技能を高める通信制生涯訓練や、国家技能検定、国家技術資格支援、関連セミナー及び研修事業を実施。利用企業はのべ4万社、受講者はのべ200万人を超えている。

株式会社リアルビジョン

ニフクラ・インテグレーションパートナー。Webサービスのサーバー運用、保守の経験を生かして、ネットワークの設計構築からサーバー群の構築、セキュリティ対策、運用まで幅広いインフラ基盤に関わる業務を提供。また、システム開発面では教育業界や医療業界向けの業務システム構築も行っている。

  • ※注製品名および会社名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。
  • ※注当社は、2017年4月1日にニフティ株式会社から富士通クラウドテクノロジーズ株式会社に社名を変更いたしました。
    また、2017年11月1日にニフティクラウドからニフクラにブランド名称を変更いたしました。
  • ※注本インタビューは2019年12月4日に行いました。2019年12月4日現在の情報です。

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