【ニフクラ活用応用編】複数リージョンでのDRパターン:コールドスタンバイ
東西リージョンを組み合わせたコールドスタンバイでのDR構成のパターンです。
解決したい課題/要求事項
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万が一に備え、DR環境を構築し、リージョン単位でも冗長化したい
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災害が起きた際、数日以内にシステムを復旧させれば問題ないため、できる限りコストを抑えてDR環境を構築し、運用時もなるべくコストを抑えたい
ニフクラでの解決パターン
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本番環境のバックアップを DR 先のリージョンのNASに用意する
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緊急時にはそのバックアップをそのリージョン内にリストアすることで DR環境を構築する
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東西リージョンを利用したDR構成のデザインパターン
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DR環境にNASを用意し、メイン環境のバックアップを取得
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緊急時は、DR環境にメイン環境と同様の構成を構築後、バックアップしたデータをリストアし、手動でDNSのアクセス先を切り替え
実装
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DR環境(西日本リージョン)には、NASのみを用意する
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プライベートブリッジで通信経路を確立させ、DR環境(西日本リージョン)のNASにメイン環境(東日本リージョン)のバックアップを取得する
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緊急時は、DR環境(西日本リージョン)にメイン環境と同様の構成を構築後、バックアップしたデータをリストアし、手動でDNSのアクセス先をDR環境(西日本リージョン)に切り替える
※メイン環境(東日本リージョン)でカスタマイズイメージを取得し、イメージからサーバーを新規作成する手法でも可能
補足
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バックアップ/リストアを使用してのディザスタリカバリのため、復旧時間は環境構築とリストアする仮想マシン数サイズに依存する
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グローバルIPアドレスを利用しないサーバーでプライベートLANのNICにIPアドレスを付与する際は以下の方法で設定可能
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コンソール を利用してログインしOS上でIPアドレスを設定する
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Linux系のサーバーでrootのパスワードを設定していない場合は、シングルユーザーモードでログインし、パスワードを設定可能
FAQ シングルユーザーモードでのログイン
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仮想サーバーで共通グローバルネットワークを利用する場合のIPアドレス、デフォルトゲートウェイなどの情報については クラウド技術仕様/制限値(IPアドレス)を参照する
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共通グローバルネットワーク、共通プライベートネットワークについての仕様は クラウド技術仕様/制限値(ネットワーク:共通ネットワーク)を参照する
注意点
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RLO, RTO, RPO に応じた適切なDR設計が必要
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ニフクラ自体にDR機能は存在しない
DR対策をする場合は、本クラウドデザインパターン等を参考にニフクラの機能/サービスや他社製品などを組み合わせることで構築が可能
本パターンの構成要素
本パターンを実現するためのニフクラサービス構成要素例です。以下表では、緊急時のDR環境構築リソース分を除いた、通常運用時の構成例としています。
サービス名 |
タイプ |
用途 |
数量 |
備考 |
---|---|---|---|---|
DNS/DNSゾーン管理 |
DNSゾーン管理 |
1 |
- |
|
DNS/レコード管理 |
DNSレコード管理(/10レコード) |
1 |
緊急時は手動切り替え |
|
10Mbps |
- |
2 |
- |
|
c2-medium |
Web/APサーバー |
2 |
- |
|
c2-medium |
DBサーバー |
1 |
- |
|
グローバルIPアドレスを利用しない |
1 |
- |
||
- |
Web/APサーバー、DBサーバー用 |
2 |
- |
|
高速フラッシュドライブ[A/B] 100GB |
DBサーバー用 |
1 |
A/Bいずれでも可 |
|
標準タイプ 100GB |
- |
1 |
- |
|
- |
NAS用 |
1 |
- |
|
- |
- |
2 |
- |
|
コネクター |
リージョン間接続用 |
2 |
帯域確保(ベストエフォート) |
|
接続オプション(コネクター接続設定) |
2 |
- |
||
接続オプション(東西エリア間接続点) |
1 |
- |
||
リーチャビリティ(jp-east-1) |
1 |
- |
||
リーチャビリティ(jp-west-1) |
1 |
- |