【ニフクラ活用応用編】複数リージョンでのDRパターン:ウォームスタンバイ
東西リージョンを組み合わせたウォームスタンバイでのDR構成のパターンです。
解決したい課題/要求事項
- 多数のエンドユーザーを抱えており、常時利用されるサービスのため、可用性を最大限に高めたい
- 万が一に備え、DR環境を構築し、リージョン単位でも冗長化したい
- 災害が起きた際、なるべく早急に待機系システムに切り替えたいが、ホットスタンバイほどコストをかけたくない
ニフクラでの解決パターン
以下によって、解決したい課題の解決や要求事項を実現します。
- メイン環境(東日本リージョン)とDR環境(西日本リージョン)にシステムを構築・マルチリージョン化する
- 緊急時には手動で切り替える DR 環境を構築する
- ※東西リージョンを利用したDR構成
- ※DR環境の西日本リージョンは、最小台数かつ最小スペックで起動した状態でスタンバイ
- ※緊急時は、スケールアップとスケールアウトでメイン環境と同様の構成を構築後、手動でDNSのアクセス先を切り替え
実装
- DR環境(西日本リージョン)にある待機系システムは、最小台数かつ最小スペックで起動した状態(ウォームスタンバイ)にする
- データの同期は、プライベートブリッジで通信経路を確立させ、リアルタイムに同期する
- 緊急時は、スケールアップとスケールアウトでメイン環境(東日本リージョン)と同様の構成を構築後、手動でDNSのアクセス先をDR環境(西日本リージョン)に切り替える
補足
- 手動で本番環境と同じ形に構築しなおす作業が発生するため、ホットスタンバイに比較して復旧までの時間がかかる
※迅速な復旧が必要なシステムにはホットスタンバイを使用してください。
注意点
- 複数リージョン間の仮想マシンの同期方法を別途用意する必要がある(仮想マシン単位の同期/データのみの同期など)
※RLO, RTO, RPO に応じた適切なDR設計をしてください。