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ニフクラ オフショア分散開発基盤事例「DevOps with GitLab」

遠鉄グループの企業の1社で、システム開発・インフラ構築をはじめとした多方面にわたるICTビジネスを展開する遠鉄システムサービス。そうした同社において急務の課題として浮上していたのが、老朽化したソース管理ツールの移行と、グループ内情報子会社とのオフショア分散開発を効率的に進めるための仕組み作りだった。そのための基盤として同社が選択したのが、富士通クラウドテクノロジーズ(以下、FJCT)が提供する、ニフクラ上のプライベートな環境でGitLab環境を構築・利用可能とする「DevOps with GitLab」である。
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遠鉄システムサービス株式会社企画開発部デジタル技術課 副課長 兼子 直記氏

兼子 直記

遠鉄システムサービス株式会社
企画開発部
デジタル技術課 副課長

遠鉄システムサービス株式会社企画開発部デジタル技術課 係長 大庭 俊氏

大庭 俊

遠鉄システムサービス株式会社
企画開発部
デジタル技術課 係長

遠鉄システムサービス株式会社グループ情報システム部グループシステム1課 主任 細川 剛氏

細川 剛

遠鉄システムサービス株式会社
グループ情報システム部
グループシステム1課 主任

遠鉄システムサービス株式会社グループ情報システム部グループシステム1課 主任 杉山 めぐみ氏

杉山 めぐみ

遠鉄システムサービス株式会社
グループ情報システム部
グループシステム1課 主任

——ソースコード管理ツールの老朽化に伴い、GitLabの導入を決断

遠州鉄道を中核企業として、静岡県西部地域を中心に運輸、不動産、保険など多角的に事業を展開する遠鉄グループ。同グループにおいてICT事業を担っているのが遠鉄システムサービスだ。1984年の創立以来、民間、官公庁、遠鉄グループ各社を主要な顧客に、情報システムやネットワーク構築、ICT機器販売等のビジネスを推進。IT基盤の導入から構築、運用・保守サポートまでをワンストップで提供している。

同社では、時代の変化に対応するため、新たなチャレンジにも取り組んでいる。企画開発部 デジタル技術課 副課長の兼子直記氏は、「これまではウォーターフォール型の開発手法を用いて、主に遠鉄グループの基幹系システムの構築を行っていました。しかし近年では、ECサイトや予約システムなど、顧客接点を強化するためのWeb系システムへの要望が高まっています」と説明する。さらに兼子氏は、それらの変化に対応するための仕組みづくりとして取り組んでいることを次のように語る。「そうした変化に対応するために、従来型の開発手法に加え、開発チームと運用チームが一体となることで柔軟で迅速なシステム開発を可能とするDevOpsに代表されるような、新しい開発手法も取り入れるべく準備を進めたいと考えていました」

一方で、既存の開発業務においては、早急に解決しなければならない課題が浮上していた。それは、既存ソースコード管理ツールの老朽化に伴う、新管理システムへの移行である。従来ソースコード管理に利用していたツールは、分散開発の適用が困難だったという。グループ情報システム部 グループシステム1課 主任の杉山めぐみ氏は、「システム開発の現場では、複数の部門や関連会社が共同で作業を行う場面が少なくありません。しかし、長年の運用を重ねる中で、管理しているシステムが膨大な数となり、『誰が管理者なのか』『ユーザーの権限設定はどうなっているのか』、1つ1つシステムを開いてみないとわからない状態になっていたのです」と説明する。このほかにも、サポート更新期間に縛られてしまうという課題もあった。

これらの課題を解決するためのツールとして、遠鉄システムサービスが選んだのがGitLabである。企画開発部 デジタル技術課 係長の大庭俊氏は「選択の理由は、ソースコード管理を効率化するための様々な機能が備わっていたこと、そして遠鉄グループ社内向けの情報システム開発を担うベトナム子会社『遠鉄ベトナム』がソースコード管理に既にGitLabを利用していたためです。また、GitLabは、将来的に当社がDevOpsを意識した開発に取り組んでいくにあたり、必要な機能が統合されていたことも選択の理由となりました」と話す。



——必要な機能を網羅したマネージドサービスでの提供を評価し、「DevOps with GitLab」を選択

遠鉄システムサービスはGitLabを稼働させるためのプラットフォームとして複数のソリューションの検討を実施。最終的に選択されたのが、ニフクラ上のプライベートなIaaS環境でGitLab環境を簡単に構築・利用できる「DevOps with GitLab」である。DevOps with GitLabを選択した理由について大庭氏は、「ソースコード管理の効率化や開発の迅速化に必要な機能が網羅されていることに加え、GitLabがマネージドサービスとして提供されていることが魅力でした。自社内にGitLab環境を構築し運用していくのは負荷が大きいと懸念していたのですが、同サービスであれば導入・運用にかかる負荷やコストを大幅に抑制、アプリケーションの開発と運用に専念できるようになると考えたからです」と語る。

また、重要なソースコード情報を保護するためのセキュリティ機能がニフクラに備わっていることも選択のポイントとなった。「ニフクラが提供する無料のファイアーウォール機能は仮想サーバー単位に設定できるほか、IPアドレスに基づくアクセス制限等、多彩なセキュリティ機能を備えています。これであれば安心してソースコード情報を預けられると判断しました」(大庭氏)

FJCTによる導入支援サポートも選択の決め手となった。兼子氏は、「当社にとってGitLabの導入は初めての経験であり、ゼロから知見を習得しようとする中で、重要視したのがサポートの有無でした。複数のベンダーのソリューションを比較検討した中で、基礎教育の実施から移行/構築支援、定例会の開催など、最も手厚いサポート体制を用意してくれていたのがFJCTでした」と強調する。

——運用負荷を解消しながらソースコード管理の効率化を実現し、将来的なDevOpsへの第一歩を踏み出す

FJCTの支援のもと、2022年4月から6月にかけて実環境によるPoCを兼ねたハンズオンの実施、週次の定例会等を重ね、遠鉄システムサービスはGitLabに関するノウハウを習得していった。グループ情報システム部 グループシステム1課 主任の細川剛氏は、「FJCTのサポートにより、スムーズにDevOps with GitLabの導入を進められました。質問や疑問点についても迅速に回答してもらえ、とても感謝しています」と評価する。現在では、DevOps with GitLabの本格的な活用に向け、順次、既存ソースコード管理ツールからの移行が進められており、2023年3月末までには移行を完了させる計画だ。

DevOps with GitLab導入の期待効果の1つが、チーム開発の効率化である。杉山氏は「従来のシステム開発では、1つのソースに対して複数の人員で開発を行っている際に、誰かのエラーが他の人の業務に影響を及ぼすことがありました。今回、DevOps with GitLabの導入に伴い修正用ブランチ等を利用した方法に切り替えたことで、システム開発と同時に不具合対応も可能になり、開発作業の効率化が図れるようになると期待しています」と話す。

一方大庭氏は「これまではソースコードや設計書、運用マニュアル等を個別に管理していたため、必要な情報に辿り着くのが大変でした。対して、DevOps with GitLabのWiki機能を用いることで、情報の一元管理が可能になると考えています」と語る。

運用面でも大きな効果が期待されている。ニフクラ上でのGitLabの運用により、自社で環境を構築・運用するコストや負荷が抑制され、数年に一度のシステム更新からも解放されるようになるからだ。

DevOps with GitLabの導入により、ソースコード管理の効率化に加えシステム開発の迅速化を実現、そして将来的なDevOpsへの取り組みに向けて大きな一歩も踏み出すことができた遠鉄システムサービス。大庭氏は「今後は、社内にDevOpsチームを設置することも計画しています。これにより、DevOps with GitLabの活用をさらに加速させ、チーム開発の強化と開発スピードの向上に引き続き取り組んでいきたいと考えています」と意欲を見せる。

最後に兼子氏は、DevOpsの導入をサポートしたFJCTに対して次のように要望を語った。「これまでは遠鉄グループ社内のシステム開発が主でしたが、今後は外部の企業や組織にもさらにビジネス拡大させていきたいと考えています。そして、長年にわたり数多くの企業・組織のシステム構築を手掛けてきたFJCTには、ぜひその知見を共有いただくなど、遠鉄グループのさらなる発展に寄与する支援を期待しています」(兼子氏)

DevOps with GitLab [オフショア分散開発基盤]

企業情報

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  • ※注製品名および会社名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。
  • ※注当社は、2017年4月1日にニフティ株式会社から富士通クラウドテクノロジーズ株式会社に社名を変更いたしました。
    また、2017年11月1日にニフティクラウドからニフクラにブランド名称を変更いたしました。
  • ※注本インタビューは2022年11月8日に行いました。2022年11月8日現在の情報です。

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