Liveマイグレーション
Liveマイグレーションは、ご利用のvSphere環境からニフクラへ活性/非活性で移行出来るサービスです。
VMware HCXを採用した移行により、「Replication Assisted vMotion (RAV)で多くのVMを活性移行」「L2 Extensionにより、通信を活性のまま移行を実現」「WAN Optimizationによるインターネット経由のレプリケーショントラフィックの最適化」など、既存アプリケーションのスムーズなクラウド移行が実現出来ます。
特長
活性での仮想マシンのクラウド移行が可能
「活性データ抽出」「L2延伸」「活性仮想マシン切替」のすべてに対応し、お客様の仮想マシンを活性でニフクラに移行できます。
インターネットを介さないデータ転送経路も利用可能
データ転送経路は、インターネット経由に加え、ニフクラデータセンター内の構内接続もお選びいただけます。
移行時間が予測可能
移行に必要な時間を移行実施前に予測でき、仮想マシン台数が多い場合でも計画的に移行できます。
移行元環境チェックが容易
提供するチェックツールによりニフクラへの移行可否をチェックでき、変更が必要な場合はサジェストを受けることが可能です。
緩和された移行要件で移行可能
VMインポートやディスク受取サービスに比べ、移行要件(※)が緩和されています。
※ディスク本数、ディスクサイズ、ネットワーク本数などの、ニフクラに移行する際に満たすべき要件
仕様
マイグレーションHub
本サービスを用いてニフクラへ移行するためには、一度中継環境となるマイグレーションHubに仮想マシンを転送する必要があります。
マイグレーションHubは移行可能な台数により、small,mediumの2種類からお選びいただけます。
作成上限 | 1個/ゾーン |
---|
タイプ | 移行可能VM数 |
---|---|
migrationhub.medium | 100VM/月/Hub |
migrationhub.small | 10VM/月/Hub |
マイグレーションHubのリソース
マイグレーションHubは以下の製品、リソースで構成されます。
バージョン | リソース | |
---|---|---|
VMware vCenter | 6.5.0 | - |
VMWare ESXi 4台 | 6.5.0 | 16 CPU, 96GB メモリ × 4 このうち管理用割り当てリソースで約 46 vCPU, 87GB メモリ使用します。 |
VMware NSX Manager | 6.4.5 | - |
VMware HCX Cloud Manager | 構築時の最新バージョン | - |
Network | - | 10Gbps |
Datastore | - | 10TB プロビジョニング容量の総量。 このうち管理用割り当てリソースで 124 GB使用します。 |
マイグレーションHubへの転送方法
マイグレーションHubへのデータ転送は、VMware HCXを用いた移行として行う必要があります。
種類 | 説明 | VMware HCXの移行方法 |
---|---|---|
活性切替 | 無停止での移行となり、要件が厳しい仮想マシン移行が可能です。 オンプレミス仮想マシンのデータ抽出後、移行対象VMの電源断無く、数回の通信断で切り替えます。 ※移行元に仮想マシンは残りません。 |
Replication Assisted vMotion(RAV) |
バルク切替 | 切替に数分は要しますが、要件が緩和された仮想マシン移行が可能です。 オンプレミス仮想マシンのデータ抽出後、移行対象VMの再起動と数回の通信断で切り替えます。 ※移行元に仮想マシンは残ります。 |
Bulk Migration |
仮想マシンの移行要件
本サービスを用いて移行する仮想マシン、並びに移行元のvSphere環境は、以下の要件を満たしている必要があります。
なお、お客様の仮想マシンが要件を満たしているか確認を行うチェックツールも提供しておりますので、併せてご利用ください。
移行時に設定可能なサーバータイプ | Type-hのみ,smallからtlarge64まで (最大12 vCPU, 64GBメモリまで) |
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活性切替 | バルク切替 | |
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移行元環境のvSphereバージョン | 6.0~6.5 | 6.0~6.5 |
移行元環境のvSphereエディション | Enterprise Plus | Standard |
移行元環境のNSX-vバージョン ※移行元環境にNSXがインストールされている場合のみ |
NSX-v 6.4.4以降 | 同左 |
仮想マシンハードウェアバージョン | vHW9~vHW13 | vHW7~vHW13 |
データ転送時の最大並列実行数 | 仮想マシン100台以下 かつ ディスク プロビジョニングサイズ 10TB以下 ※60台程度を推奨 |
同左 |
移行元仮想マシンの最大サイズ(単体) | 12vCPU/64GBメモリ/ディスク 500GB1本+2TB14本 ※選択可能なvCPU/メモリ/ストレージは移行先ゾーンに準拠 |
同左 |
マイグレーションHubへのデータ転送に利用可能なネットワーク | インターネット回線, 構内接続 | 同左 |
移行元仮想マシンの最大ディスク本数 | 15本(OS領域を含む) ※ローカルディスク(OS領域)1本+増設ディスク14本の計15本 |
同左 |
移行元仮想マシンの最大単一ディスクサイズ | ローカル:500GB/ディスク 増設ディスク:2TB/ディスク ※実サイズではなく割当サイズ |
同左 |
移行元仮想マシンのBIOS選択肢 | BIOS ※BIOS以外(uEFI等)未サポート |
同左 |
移行元仮想マシンの仮想ディスクアダプタータイプ選択肢 | SCSI ※SCSI以外(IDR, SATA, NVMe等)は未サポート。 |
同左 |
移行元サーバーのBIOS選択肢 | BIOS ※BIOS以外(uEFI等)未サポート。 |
同左 |
移行元サーバーの仮想ディスクアダプタータイプ選択肢 | SCSI ※SCSI以外(IDR, SATA, NVMe等)は未サポート。 |
同左 |
移行元サーバーのCDおよびDVDドライブ移行可否 | 不可 ※移行実行時にマウントを取り外す必要があります。 |
同左 |
移行元仮想マシンのISOイメージマウント移行可否 | 不可 ※移行実行時にISOマウントを外す必要があります。 |
同左 |
移行元仮想マシンのスナップショット移行可否 | 不可 ※移行実行時にスナップショットを削除する必要があります。 |
同左 |
移行元仮想マシンでサポートされないAttribute | 共有VMDK | なし |
移行元仮想マシンの独立型ディスクサポート可否 | 不可 ※独立型ディスクの削除が必要です。 |
同左 |
移行元仮想マシンの物理互換RDMサポート可否 | 不可 ※RDMデバイスの削除が必要です。 |
同左 |
移行元サーバーのDirectPath I/Oが構成されている場合の移行可否 | 不可 ※DirectPathデバイスの削除が必要です。 |
同左 |
移行元仮想マシンがVMDK共有(Multi-Writer or FT-enabled)の場合の移行可否 | 不可 ※FT/マルチライターの無効化が必要です。 |
同左 |
移行元仮想マシンの物理共有SCSIバスが設定されている場合の移行可否 | 不可 ※物理共有SCSIパスの削除が必要です。 |
同左 |
移行元仮想マシンでGracefulパワーオフが実行できない場合の移行可否 | 可 | 不可 ※Force Power-offオプションの利用で対応可 |
移行元仮想マシンのNSX Security tagや仮想マシンに関する設定 | 不可 ※移行元サーバーの個別設定は移行されません。 |
同左 |
移行元仮想マシンがCBT有効状態での移行可否 | 可 ※移行の際にVMware HCXがCBTを自動的に無効にします。 |
可 |
移行元仮想マシンの仮想ネットワークアダプタ選択肢 | VMXNET3 E1000 |
同左 |
移行元仮想マシンの追加デバイス対応可否 | 不可 ※移行実行時にUSBディバイス等は取り外す必要があります。 |
同左 |
移行元仮想マシンのリソースリミット設定可否 | 不可 ※移行実行時にリソースリミット設定(CPUやメモリの予約等)を解除する必要があります。 |
同左 |
移行元仮想マシンのMACアドレス継続利用 | 可能 ※既存サーバーと重複した場合は移行元サーバー側が変更されます。 |
同左 |
移行元仮想マシンのIPアドレス継続利用 | プライベートIPアドレスのみ可能 ※「プライベートLAN」のサービス仕様に準じます。 |
同左 |
移行元仮想マシンのVMwareToolsインストール要否 | 必要 VMware Toolsバージョンについて |
同左 |
移行元仮想マシンの対応OSタイプ選択肢 | ニフクラのサービス仕様に準ずる。 ※サービス仕様外のOSについてもお客様動作確認の上持ち込み可能です。 |
同左 |
ネットワークの最低帯域 | 100Mbps以上 ※1Gbps(実測800Mbps)程度がマイグレーション帯域として利用可能であれば理論上の最大速度となります。 |
同左 |
ネットワークの最低帯域 | 100Mbps以上 ※1Gbps(実測800Mbps程度)程度がマイグレーション帯域として利用可能であれば理論上の最大速度 |
同左 |
vMotion暗号化モード | 「任意」モードで実行 ※暗号化モードが「必須」で設定されている場合、VMware HCXによる移行時に暗号化モードを「任意」に変更してください。 |
同左 |
詳細はクラウド技術仕様(ニフクラ Liveマイグレーション:チェックツール)をご確認ください。
L2延伸
本サービスでは、VMware HCX Network Extensionを用いたL2延伸が可能です。
移行元環境とプライベートLANをL2延伸する事で、活性状態のまま仮想マシンの移行が可能です。
L2延伸可能数 | 7個/ゾーン |
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移行サイクルについて
- マイグレーションHubには移行用専有のDatastoreがあり、VMware HCXによる移行後にニフクラ環境のDatastoreへStoragevMotionを行う必要があります。 VMware HCXによる移行からStoragevMotion完了までを「移行サイクル」と呼び、 移行サイクルごとにマイグレーションHubのDatastoreのプロビジョニング容量上限まで移行を繰り返し実施します。 StoragevMotionが完了するまで、マイグレーションHubのDatastoreの空き容量は増加しないためご注意ください。
- StoragevMotionは当社で実施するため、マイグレーションパートナーを通じて当社へご依頼ください。StoragevMotion作業は約12営業日で実施いたします。
- 当社のStoragevMotion実施中にはお客様のVMware HCXによる移行は行えません。マイグレーションパートナーとともに、移行サイクルに応じた移行設計をお願い致します。
- 移行サイクル内において、マイグレーションHubのタイプ毎に同月内の移行可能VM数の上限があり、移行可能VM数の上限を超えたマイグレーションは出来ませんのでご注意ください。 移行可能VM数上限に達した場合は、タイプ変更または翌月に移行を実施して下さい。
VMware HCXのアップグレードについて
- VMware HCX Connector, HCX Cloud Managerは定期的なアップグレードが行われます。 アップグレードは、約半年に一度実施されます。 移行タイミングや移行期間によっては、移行実施中にアップグレードが必要となる場合がございます。
- アップグレードと移行期間が重なる場合、一時的に移行を中断する必要があります。 またVMware HCXのアップグレードの際に、マイグレーションHubとの接続、L2延伸、活性データ抽出の同期は切断されます。 移行期間が半年から1年など長期間にわたる場合は、移行期間の間にVMware HCXのアップグレードを行ってください。
- アップグレードが行われ、移行期間が延長された場合においても本サービスの課金は継続します。あらかじめご了承ください。
料金
マイグレーションHub費用
マイグレーション時に利用する中継環境であるHub自体の費用となります。
タイプ | 月額(税込) |
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マイグレーションHub費用(small) | 1,760,000円/月 |
マイグレーションHub費用(medium) | 3,190,000円/月 |
マイグレーション転送費用
VMware HCXのライセンス費用となります。
タイプ | 月額(税込) |
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マイグレーション転送費用(small) | 484,000円/月 |
マイグレーション転送費用(medium) | 2,475,000円/月 |
キャンペーン価格
マイグレーションHub費用、マイグレーション転送費用ともに、2021年9月末までキャンペーン価格でご利用いただけます。
※移行検証時のみ適用され、実移行では適用されません。
詳細についてはご利用の流れを確認いただき、お問い合わせください。
通常月額料金(税込) | キャンペーン適用時の月額料金(税込) | |
---|---|---|
マイグレーションHub費用(small) | 1,760,000円/月 | 440,000円/月 |
マイグレーション転送費用(small) | 484,000円/月 | 121,000円/月 |
- ※マイグレーションHub費用は、移行先がプライベートリージョンの場合は別契約により不要です。
- ※別途、ニフクラへのマイグレーション時にサーバー、プライベートLAN、追加NIC、超過ディスク、増設ディスクの利用料金が必要です。
- ※移行するOSごとに別途OS利用料金が必要になります。詳しくは適用OSの利用料金をご覧ください。
ご利用の流れ
マイグレーションパートナー決定
お問い合わせ後、移行検討を進める場合には移行対応の経験豊富な当社指定のマイグレーションパートナーをご紹介いたします。以後の移行対応については、マイグレーションパートナーと共に進めていただきます。
移行検討
移行検証にともなう移行支援の内容や、本サービスでお申込みいただくメニューをマイグレーションパートナーと調整いただき、移行支援のご契約・発注を行ってください。 お見積もりに問題がない場合は、ご発注いただき、契約を締結いたします。
- ※マイグレーションHubは、コントロールパネルのお申し込みから利用開始まで、2か月程度必要となる場合があります。 引き渡しまでの期間を踏まえた計画を立てる必要があります。
コントロールパネルからお申込み
migrationhub.smallでお申込みいただきます。
お申込み審査
当社にてお申込み内容に不備がないか確認し、審査を行います。(約1か月)
環境構築
当社にてマイグレーションHubの環境構築を行います。(約1か月)
ご利用環境引き渡し
コントロールパネルからマイグレーションHubの操作が可能となります。
移行検証・移行計画の策定
マイグレーションパートナーと共に移行検証を実施し、本番移行スケジュールを策定します。
実移行
移行計画に則り、マイグレーションパートナーと共に本番移行を実施します。
本サービスの解約およびニフクラ新環境の利用開始
実移行完了後にコントロールパネルからマイグレーションHubを削除し、本サービスを解約します。
移行後のニフクラ環境で各種サービスがご利用可能となります
ご利用方法
注意事項(免責事項)
- ニフクラのゾーン毎にお客様全体でLiveマイグレーションをご利用いただける数に上限がございます。コントロールパネルからお申込後、ご利用開始までお時間を要する場合やご希望に添えず他のゾーンでお申込みをいただくようご案内する場合がございます。あらかじめご了承ください。
- ニフクラへの移行時に指定するサーバータイプは、Type-hのみ選択いただけます。Type-c,Type-eのご利用を希望される場合は、移行後にコントロールパネルよりタイプ変更を行ってください。
- 移行する仮想マシンのCPU,メモリの設定がマイグレーション実行時に指定されたニフクラのサーバータイプに満たない場合、仮想マシンのリソース設定は変更されずに指定されたサーバータイプの課金が発生します。 (例:3CPU,メモリ3GBの仮想マシンの場合に、マイグレーション実行時にlargeのサーバータイプを指定するとCPU,メモリの設定は変わらずlargeの課金が発生) ニフクラのサーバータイプに応じたリソース設定にする場合、移行前に仮想マシンのCPU,メモリ設定を変更するか、移行後、コントロールパネルよりタイプ変更を行ってください。
- 仮想マシンを移行開始すると、完了するまで削除できません。事前に移行対象をご確認の上、移行を実施してください。
- ニフクラへ移行する仮想マシンがMicrosoft製品を利用している場合、以下の注意点をご確認ください。
- ニフクラへ移行する仮想マシンに、お客様が保有する「Red Hat Enterprise Linux サブスクリプション」が適用されている場合、以下のページをご確認ください。
- Oracle Databaseがインストールされた仮想マシンは移行できません。Oracle Databaseを利用できる環境として、ライセンスのBYOL(Bring Your Own License)が可能なニフクラOVMをご利用ください。
- マイグレーションHubのDatastore容量は、お客様の移行操作により増減いたします。空き容量はお客様にて管理してください。
- マイグレーションHubのDatastore容量の10TBを超えるプロビジョニング(オーバーコミット)はしないで下さい。マイグレーションHubのDatastoreの空き容量が無くなり、動作の停止や移行に失敗する可能性があります。 マイグレーションHubのDatastoreの空き容量が無くなった場合、VMware HCXのReverse Migrationにより空き容量を増加させる必要があります。 Reverse Migrationの操作に失敗する場合は、マイグレーションパートナーにご相談下さい。
- 移行元となるVMware vSphere環境、並びにご利用いただくVMware HCXにバージョンアップが行われた場合、ご利用いただいているマイグレーションHubとの接続検証が再度必要になります。
- ネットワークループを防ぐため、LiveマイグレーションのL2延伸はプライベートLANへのL2接続サービスと併用して利用することは出来ません。
一部併用制限サービス
- プライベートアクセス for Digital enhanced EXchange(DEX)
- プライベートアクセス for SINET
- 拠点間VPNゲートウェイ
- ※マイグレーションHubは移行先ニフクラ環境に属しており、移行先ニフクラ環境で障害が発生した場合にはマイグレーションHubへの「活性データ抽出」「L2延伸」「活性仮想マシン切替」に失敗する場合がございます。あらかじめご了承ください。
- ※本ページ記載の金額は、すべて税込表示です。
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- ※本ページの内容は、2021年4月8日時点の情報です。